ジーコジャパンより一足先に日本人主審デビュー

ジーコジャパンより一足先に日本人主審がワールドカップデビューを果たした。

日本人審判が活躍 上川主審と広嶋副審

開幕戦のドイツ一コスタリカ戦の後のポーランド一エクアドル戦で、上川徹主審(43)と広嶋禎数副審(44)が韓国の金大英副審(43)とともにワールドカップでビューを果たし、好判定を見せた。W杯で日本人が一緒に主審と副審を務めたのは初めてという。(ちなみに、この試合は2一0でエクアドルが勝った。)

かつてアントラーズにジーコがいた頃、94年1月16日のJリーグチャンピオンシップの川崎一鹿島の第2戦で”ジーコのつば吐き事件”というのがあった。覚えている人もいるだろう(忘れてしまった人は、例えば、「つば吐き」に見た執念:井上真参照)。

これは、主審の高田さんが、ペナルティーエリア内の”オブストラクション”という間接フリーキックとなる反則にペナルティーキックを与えてしまったために、怒ったジーコがPKの前にボールにつばを吐き、退場を命じられたというものであった。ペナルティーキックはペナルティーエリア内の直接フリーキックとなる”危険な”反則に対して行われるものだからである。ちなみに、主審が手を上げるのが間接フリーキックの場合で、直接フリーキックの場合には何もしない(ただし反則の場所は示す)。

が、日本のマスコミのだれ1人これを指摘するものはなかった。当時、もっとも人気チームであったヴェルディに主審が勝たせたくてサービスをしたように私には見えた。この時の試合では、読売のオフサイドはオフサイドにならず、ことごとくヴェルディ側に審判が立ち、挙げ句の果てに訪れたのがこのPKであった。フェアーな紳士で世界的に有名な神様ジーコも、これにはついに感情が爆発し”ぶち切れた”のであった。

ちなみに、こういった時に”自身の感情を権威の前で示す事ができるものこそ本物の人物だ”と西洋では考えられているということを指摘しておこう。こういう場合、日本人は、”衆目の前や権威の前では醜態をさらすことをはしたなく感じる”という日本人特有のメンタリティーがある。しかし、これは残念ながら、世界の常識に通じない。逆に、”臆病者(=チキン)”と見なされるのである。自分が”誰の目でみても正しいと信じられる”のであれば、それを主張するために自分の感情を爆発させるのが世界の常識なのである。ドゥンガしかり、ストイコヴィッチしかり。

これからワールドカップがどんどん進んで行くが、この点を覚えておくと、西洋人の行動様式が理解できるから試合をもっと面白く見られるはずである。

さて、私の記憶では、この時の高田さんが、メキシコ大会の時に初めて主審をしたのではなかったかと思うが、それ以来のことである。この高田主審は退場者(レッドカード)や警告(イエローカード)を良く出すことで有名で、そればかりか読売出身のために読売ヴェルディ寄りも有名な主審であった。

私は上川徹さん、この人のNHKの番組を見ていたので、このアマチュアレフェリー時代の高田主審よりははるかにプロらしい、非常にフェアな主審という印象を持った。今朝のポーランド一エクアドル戦でも、あの有名な”上川スマイル”連発で、実に”見事に”あらくれ男どもをコントロールしたようだ。実に素晴らしい快挙だと私は思う。ぜひさらに上の試合でも彼が主審をできることを期待したい。
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by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-12 17:31 | WC2006
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