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グループH:ウクライナ、スペイン快勝!

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【ウクライナ-サウジアラビア戦4-0】
ウクライナ4発、W杯初勝利 サウジアラビアを圧倒
試合結果

”アジアと欧州、アジアと南米の間にある壁”

まさにこの言葉通り、イランに続き、アジアのもう1つの”雄”サウジアラビアも予選敗退した。残るは日本と韓国のみとなった。しかし、実質的には日本は沈没したから、残るは韓国のみというところ。この韓国とて最終戦をあなどれば予選突破は難しい。これが、世界のサッカーの現実である。

あれほどスペイン相手に良いところなく負けたウクライナが、アジアでもっともレベルが高いサッカーを伝統的に行うサウジアラビア相手に大人と子供の差を見せつけた。これほどまでにヨーロッパのサッカーとアジアのサッカーとは差があるのである。

ヨーロッパ、南米にまだ近いのはアフリカである。しかし、このアフリカですら、アフリカ人特有の驚異的な身体能力を持ってしてもほとんどが予選敗退したのである。それだけでは勝てない。

では、身体能力もなく、戦術もそれほどでもなく、個人技もそんなに優れていないアジアはどうすれば良いのか。韓国のように”神憑かり”な幸運でもなければ、まずは勝つ事は難しい。今強豪国と言われている国々もそう言われるようになるのに10年、20年とかかっているのである。これが、世界のサッカーの現実なのである。

本当にアジアは、”エース・ストライカー”、”ゲームメーカー”、”鉄壁のディフェンダー”などの言葉で呼ばれる”天才プレーヤー”を発掘し育てて行かなくてはならない。同時に、アフリカチーム同様に、戦術面を徹底的に教育していく他はない。

欧州・南米とは、まだまだ大きな差がある。そんなことを考えさせられる試合であった。



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【スペイン-チュニジア戦3-1】
スペイン3-1、チュニジア破り決勝T進出
試合結果

”無敵艦隊”スペイン、大逆転勝利。決勝トーナメント進出決定。

「チュニジアは後半25分まで先行したが、ガーナに続くアフリカ勢の今大会2勝目はならなかった。」

とあるように、強豪国ひしめくアフリカですら、ワールドカップで”たった1勝”をあげることすら難しいのである。良くて引き分けだ。あの韓国ですら長いワールドカップ参戦の歴史の中で、日韓大会以前では、ドイツに引き分けが最高で全敗だったのである。

だからアフリカの強豪チュニジアでさえ、世界最強のスペインリーグを持つスペインの前では、劣勢につぐ劣勢を強いられる。スペインに勝つ事は難しかった。

ウクライナ一サウジアラビア戦でもそうだが、果たしてどうやったら欧州や南米チームに勝てるようになるのだろうか。今大会は私が「”予想、予想、予想”」で予想していたように、”絶望的な”差があるように見える。

かつてメキシコ・オリンピックで杉山・釜本の名コンビで快進撃を続けたように、単に1、2人の”天才”だけでなく、”名コンビ”というのか、”名ライバル”というのか、”天才どうしの仲間”のようなものを育てる必要があると私は考える。

杉山・釜本の名コンビは、左サイドを杉山がドリブル突破し、それを中央の釜本へ送る。釜本は右45度からは目をつぶってもシュートが入るというほどのキック力があった。今のブラジルのアドリアーノのようなものである。何とかしてこの2人につなげるという戦いで日本はメキシコ・オリンピックで3位に入った。

私は今の日本代表には、この時のような”良い意味での序列がない”、ということが一番の問題ではないかと思う。才能は人によって異なる。それぞれの才能を生かすためには、それなりの役割に徹した順番が必要だ。守って杉山につなぎそれを釜本につなぐ。そして釜本が決める。ここにはいわゆる”民主主義”は無関係だ。与えられたチームの中でベストの選択をしなくてはならない。”必勝パターン”を作り出すとはこういうことだ。今の日本代表にはこれがない。

サッカーは民主主義のスポーツだ。だが、才能は民主主義ではない。才能は歴然足る不公平の世界だ。神様が才能を人々に与えるのであって、人が才能を与えるのではない。日本の”似非民主主義”が日本のサッカーを弱くしているように見えてならない。神様が選んだ真のアスリート、真のエリートに代表を与えるべきで、人が選んだ偽物、単なる人気者に与えるべきではない。

それにしても、日本では、釜本や奥寺のようなストライカーがなかなか育たない。
by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-20 11:31 | WC2006
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