決勝T第1回戦第6試合:ウクライナ競り勝つ!

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【決勝トーナメント1回戦第6試合】
【G1位スイス-H2位ウクライナ戦0-0PK0-3】
大会史上初無失点で敗退 スイス
堅実強運ウクライナ8強
試合結果

シェフチェンコのウクライナ、G1位のスイスにPK戦で競り勝つ。


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”ウクライナ”と名前は変わったものの、これぞ旧ソ連サッカーと言えるかも知れなない。徹底的に”勝負”にこだわる。この試合もウクライナは、フランスと引き分けた強豪スイスと互角以上に戦った。最初はスペインに良いところなく負けたので、1次リーグ突破もできないのでは、という感じだった。しかし、この試合では、オーストラリアと同様に、非常に”指揮のとれた良いチーム”に変身していたから驚く。さすがに、かつてのソ連の英雄、100m10秒台で走ったと言われる、”俊足”ブロヒン監督が率いるウクライナである。

一方、スイスも今大会”無失点”という鉄壁のディフェンスを披露した。本当にここで終わってしまうのは非常に残念なチームである。スイスは今Jリーグが真似をしているという「ストライカープログラム」を作ってここまで成長したらしい。フランスにも互角。どことやっても負けない地力は将来ヨーロッパの脅威となる可能性がある。今後を楽しみにしたい。

しかし、PKを3連続ではずした、というのか、3連続でど真ん中を狙った、というのは、あまりにも正直過ぎた。PKは、左右の可能性に加えて真ん中の3種類の可能性がある。ヨーロッパの選手は意外にも真ん中を狙う人が多い。日本ではゴン中山がこのタイプだ。あまりサイドを狙う技がないので、豪快に真ん中にズドンと蹴るのである。たいていはキーパーは左右のどちらかに飛ぶのでこれでもうまく行くというわけだ。

初出場ベスト8は、審判のヘルプがあったとは言え立派である。

ラッキーウクライナ、恐るべし。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-27 20:06 | WC2006

決勝T第1回戦第5試合:イタリア、OZビーフを食う!

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【決勝トーナメント1回戦第5試合】
【E1位イタリア-F2位オーストラリア戦1-0】
イタリア、PKでオーストラリア破り8強入り W杯
悔やみきれないPK与える 豪、信じられない結末
試合結果

いやー、この試合も”しびれる試合”であった。

前半早々は、イタリアの速攻で一気に3-0になるチャンスがあった。しかし、予選リーグから絶不調のトーニがことごとくミス。そうこうする内にオーストラリアのペースになり、反撃を食らう。しかし一進一退で前半終了。

後半オーストラリアがイタリアのリズムに慣れた頃、イタリアにレッドカード一発退場者が出る。それから一気にオーストラリアペースになる。受けに回ったイタリアは”伝統のカテナチオ”で堅守。このまま行けば、オーストラリアがいつか得点するという時期に、トッティ登場。これで少しイタリアのペースが戻る。後半終了直前にイタリアが最後の攻撃を加える。ゴールの左サイドから突破してゴール前に向かう時にオーストラリアの痛恨のPK。トッティがこれを決めて試合終了。最後の最後にあっという間の決着だった。

”アズーリvsヒディンク監督”というよりは、”サッカールーズvsリッピ監督”という感じ(ちなみに、”アズーリ”はイタリア代表の愛称、”サッカールーズ”はオーストラリア代表の愛称。ついでに”セレソン”はブラジル代表の愛称)。



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断然に優勢になったオーストラリアという巨人”ゴリアテ”をローマ兵がどのようにして退治するかという観あり。最後の最後に、1ローマ兵が1人切り込んでついに巨人”ゴリアテ”に深い傷を負わせ、ローマの王子トッティが巨人に最後の止めを指した。

旧約聖書の「ダビデ王と巨人ゴリアテ」の物語をも彷佛させる試合であった。

名将ヒディンク監督は、優勝候補の大本命の1つのイタリアとここまで良い試合をさせたのだから凄い。強豪イタリアに密着マークでほとんどゲームを作らせなかった。イタリアを実に良く研究していたのではないかと思う。正直、ここまでやるとは思っていなかった。1次リーグでブラジルの次に入るべき好チームであったと言えるだろう。”無脳”で”無策”のジーコジャパンとは大違いだった。

しかし、守りに入ったイタリアは強い。主導権はオーストラリアにありながら、オーストラリアが攻めてを欠くようにうまくコントロールしていた。オーストラリアは、”攻めさせられていた”。

この当りが守備に入るとまったく”受け身”になり、パニックになってしまう日本とは違っていた。それが”攻撃的守備”というものである。一見ずっと攻められっぱなしのようで、決定的場面を作らせない。いつもカウンターアタックを狙っている。そういう守備である。これが最後に出た。やはり最後は”伝統の力”というのだろうか。

ところで、最後のPKは、もしワールドカップがオーストラリアで行われていたなら、逆にシミュレーションのイエローカードが出たかも知れない。やはり、この試合もヨーロッパの大会、イタリアの”ホームゲーム”だった。

”ホームゲームデシジョンに泣いたヒディンク”

ヒディンク対イタリアの因縁の対決は、イタリアに軍配が上がった。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-27 13:21 | WC2006

”ジダンの扉”

ジダンが壊した扉保存へ 独のサッカー競技場

この記事は面白い。

フランスと韓国は、6月18日に1次リーグG組の対戦をドイツ東部ライプチヒのサッカー競技場で行った。試合は1-1で引き分けたが、ジダンは今大会2度目の警告を受けて退場、次の試合は出場停止。

どうやらジダンはこの”警告への不満”を扉にぶつけ、ライプチヒのサッカー競技場のドアを壊したらしい。

ライプチヒのサッカー競技場の関係者は26日までに、この”ジダンが壊した扉”を修理せずに保存することにした、という。

「国際サッカー連盟(FIFA)に弁償してもらおうとも思ったが、熟慮の結果、サッカー史上、最も偉大な選手の1人に蹴られてへこんだ扉は保存することにした」
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-27 09:23 | WC2006

もう二度と日本へ来るな、ジーコ!

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ジーコ監督が退任会見 W杯采配「判断適切だった」


”ジーコよ、20億円返せ!”と私は言いたい。

私は、すでに「ジーコ監督は、「まだ未成熟」! 」に書いたように、ジーコの言う事はもはや何も信じない。信じられない、と言うべきか。欧州のメディアの前と日本のメディアの前と言っている事が180度変わっているからだ。まあ、ジーコは”二枚舌”の人物ということだろう。こういう人でなければ、サッカーをやりながら、サラ金『レイク』のコマーシャルに出るという事はなかろう。

この会見とドイツ大会中のジーコの発言を比べると面白いので、そうした観点からコメントしておこう。

ジーコ:「ワールドカップ(W杯)では成績を残せなかったが、日本は4年間で成長した。レベルがあがったことは胸を張って言える」

コメント:よくも日本人の前でしゃーしゃーとこんなことが言えるものだ。欧州ではジーコはこう言ったという。

「プロ意識、持続力、勝ち抜く精神力に欠けている。何よりも、まだ成熟していない。4年前はそういった不足をホームの利点でカバーした」

ジーコ:「世界の力は伯仲している。大会前に3連勝も3連敗もあるといった。最大限の努力をしたつもりだ」

コメント:3試合すれば、3連勝と3連敗の間にあるのは当たり前だろうが。ジーコよ、お前は日本人をバカにしきっているのか。

ジーコ:「自分が知りうるすべてを使ってチームを導いてきたつもりだ。悔いることも恥じることもない。全身全霊を打ち込めた」

コメント:悪いのは選手であり、日本サッカーの環境であり、自分のせいではないと、あなたはいつもそう言って自分を悪ものにせずに逃げる。それは、小さい頃からサッカーだけして育った”サッカーエリート”の甘えだ。現実に、勝利の前でさじをなげたのはお前だ。

ジーコ:「力のある選手はそろっていた」「安定した力を出せるようになれば本物になる」

コメント:選手達が誰1人自分本来の力を出せなかったのは明白。選手達が安定した力を出せるようにするのが、監督の仕事であり、それが努めだ。それができる監督が本物の監督だ。あなたは偽物だったということだ。

ジーコ:「世界の強豪との差で痛感した点は「体格差」だ。」

コメント:それは、おかしい。アルゼンチン、メキシコ、ポルトガルなど日本より小粒な選手が多くても立派に上位に進出した。体格差は必要だがそれが十分ではない。アルゼンチンのメッシもテベスも160cm台、メキシコの選手達も日本人なみだ。そういうお前も170cm前後のはずだ。ペレもマラドーナもそんなものだった。

ジーコ:「W杯での采配については、自分の判断は適切だった」

コメント:試合に負けたのは、体格差ではなく、戦術や選手起用などサッカーの問題で負けたのだ。お前はそれを認識すべきだ。

ジーコ:「相手監督は背の高い選手を入れて、ロングボールを多用していた。小野を入れたのは、中田英を前に出せるからだ。中村は試合の流れを変えるパスやFKがあるので残した。小野にも中盤でパスを散らして欲しかった。大黒にはこれまで彼に救われた試合があった。特別な指示はしなかった」

コメント:ジーコよ、嘘を言うな。私はこの試合はビデオで何度も見たが、小野も中田も前に行って守らなかった。だから、ディフェンスが駒野1人になり、アロイジに抜き去られて失点したのだ。ケーヒルのシュートもそうだ。だから、小野に前線に上がれと支持したのはお前のはずだ。

ジーコ:「反省点はない。監督はその時点で判断しなければいけない。監督として全権を任された責任もある。選手のせいにしたことはない」

コメント:ジーコよ、嘘をつくな。お前は、欧州でこう言った。「プロ意識、持続力、勝ち抜く精神力に欠けている。何よりも、まだ成熟していない。4年前はそういった不足をホームの利点でカバーした」「(Jリーグの)10年ほどの短い期間で、伝統ある欧州のレベルに持っていくのは無理」。もし選手のせいにしていないというのであれば、だれのせいか?日本人のせいということか。また、自分の失敗に反省がなければ進歩はない。いつもお前はそうやって逃げる悪い癖がある。早く直すべきだ。

ジーコ:「日本選手がどんな強い相手にも劣等感を持たないでプレーできるように、自信を与えた」

コメント:今度のドイツ大会で逆に日本選手に大きな”心のダメージ”や”劣等感”を与えたのはお前だ。この傷は将来に響き、前回大会までの日本人の自信を見事に打ち砕いた。この責任はお前にあり実に重い。

ジーコ:「残念だ。決勝トーナメントに出るチームとは明らかに差があった。経験豊富な監督の下でも体格差があると強くならない」

コメント:ジーコよ、嘘をつくな。私はこれまでの全試合を見て来た。韓国は、紙一枚の差でトーナメント進出を逃しただけだ。審判のヨーロッパびいきのために負けたに過ぎない。他の多くの国々も、白人国家、ヨーロッパ中心主義者が審判に混じっていたために負けたのだ。お前はまだ全部試合を見ていないはずだ。

ジーコ:「(高さで競り合うような)FK、CKを相手に与えないようにしてきた。豪州戦では、ロングボールを繰り返されて穴ができて点を取られた。体格の問題は克服すべきだ」

コメント:ジーコよ、問題を摺り替えるな。ヘディングはポジション取りやタイミングで幾らでも勝てる。日本は体格差で負けたのではない。サッカーの質が低く、運動量やスピードがなくて負けたのだ。それは、身体の小さなメキシコやエクアドルやアルゼンチンが証明したはずだ。日本サッカーを”スペクタクルなサッカー”に仕上げられなかったのは、お前のせいだ。百歩譲って体格差の問題が事実だとしよう。しかし、日本には、平山、掘越など190cmを超える若手もいる。そういった大型選手を選ばなかったのは、お前だろ。

こんなわけで、すべての責任はジーコ、お前にあるのだよ!
もう二度と日本へ来るな、ジーコ! お前の顔は見たくない!
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-26 22:35 | WC2006

ワールドカップのジョーク

笑いは百薬之長。以下はジョーク。笑うことが肝心。

【ブラッター会長の口が滑った】

ワールドカップ・ドイツ大会のパーティーは、サッカーの話題で盛り上がっていた。
会場にはたくさんの昔の有名プレーヤーもいたのだが、FIFAのブラッター会長は、
酒を飲んで良い調子となり、思わずこんなことを口走ってしまった。

『サッカーには有名選手がたくさんいる。
それぞれに特徴があり、たいへん個性的だ。
ペレはサッカーが大好き。
ジョージ・ベストは酒が大好き。
マラドーナは薬が大好き。
ジーコはお金が大好き。
ベッケンバウワーは女が大好き。
そして、わしは地位が大好き。』

会場でそれを聞いた人々は笑うに笑えなかったとか。



【日本サッカー協会の検定テスト】

日本サッカー協会は、サッカー人気を高めるべく、ある作戦に出た。
サッカー協会公認の「サッカー常識検定テスト」を行い、サッカー
ファンに公式な資格を認定しようというのである。

この問題集にはこんな問題が載っているとか。

問題1:次のリズムの国歌を持つ国はどこか。
(ア)”ラーーララーラーラーラーラララー ラッラーラーラーラッラララーー”
(イ)”タタ タッター タッター タータタ タタタタッター タータターー”
(ウ)”チャチャ チャッチャッチャッチャッチャーチャチャー”
(エ)”ターターターターターターター ターターター ターターターター”
(オ)”ラーラーラーラーララー ラーラーラーラーララー”

問題2:次のリズムの応援歌を持つ国はどこか。
(ア)”ターターーーターターーーー タターーータターーー”
(イ)”タータタタタタ タタンタ タンタン”
(ウ)”ターーーターターターー ターーーターターターー”
(エ)”タータータータター ターターターター”
(オ)”ターーーターーターーーターー ターータタターーー”

ちなみに、
問題1答え:(ア)ドイツ、(イ)フランス、(ウ)メキシコ、(エ)日本、(オ)イングランド。
問題2答え:(ア)イングランド、(イ)韓国、(ウ)オランダ、(エ)アルゼンチン、(オ)ドイツ。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-26 16:57 | WC2006

決勝T第1回戦第4試合:ポルトガル-オランダ戦争!

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【決勝トーナメント1回戦第4試合】
【D1位ポルトガル-C2位オランダ戦1-0】
史上最多4人退場 オランダ監督「主審が試合台無しに」
ポルトガル、終盤DFに5人並べ逃げ切る
試合結果

今や”サッカー後進国”のロシア、ロシアの主審がこの試合を台無しにした、とは、オランダのファン・バステン監督の談。

合計16枚のイエローカード。4つのレッドカード。負傷退場者も多く、クリスチャン・ロナウドも負傷退場した。これぞ”ワールドカップサッカー”、”死闘”というのか、まさに”戦闘”風景さながらであった。


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日本人の我々には、ポルトガルとオランダの国民性の違いや文化や歴史の違いはあまり分からない。しかし、この試合を見る限り、ポルトガルとオランダはサッカーを超えて何か仲が悪いのではないか、という気にすら思えてくる。それほどまでに”激しい”試合であった。

1次リーグ予選で私は「グループC:アルゼンチンのメッシ初登場!」でこう書いていた。

『また”オランダ人特有の行動”もあった。南アフリカ共和国が、長らく人種隔離政策を行ってきたが、この国の白人はほとんどがオランダ出身である。このオランダ人が、原住民である黒人に対して白人優位で非常に”高圧的”かつ”傲慢”な態度を取ってきたことは有名である。実は、こういった国民性がオランダのサッカーにも出るのである。

それは、相手に対して”高圧的に罵る”ということである。熱くなりカッカするとオランダ人は相手に食ってかかる、という特徴がある。そして逆に相手が切れて報復すると大袈裟に倒れて相手を退場に持ち込む。こういう手段を伝統的に良く使う。アメリカ大会の時のオランダ一アルゼンチン戦で、オランダの背の高いゴールキーパーがエースのオルテガに頭の上からしつこく罵ってオルテガが怒って頭突きをし一発退場となったことがある。この時と同じように相手に食ってかかり、口で罵るというのをオランダ人は実に良くやるのである。この試合でもこれをやっていた。

この”カッカする”という気性がなければ、オランダはもっと早い時期にワールドカップ優勝したのではなかろうか。どうもカッカしてみすみすチャンスを失うという傾向がオランダにはあるように見える。』

この試合は、まさに”私の分析が正しい”ことを証明してくれたようなものだ。


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1400年代の大航海時代に、一番最初に7つの海を超えて世界に出て行ったのは、ポルトガル人であった。ポルトガル人はアフリカやアラブに近いせいか、比較的人種的に寛容なところがあり、世界中のどこへ行っても現地人の女性が好きだった。だから、そこら中で交配して子孫を残した。

一番有名なのがブラジルである。ブラジル人は、ポルトガル人と奴隷制度で拉致されたアフリカの黒人、そしてもともと南米にいたモンゴル系のインディオとの混血である。だから、ブラジルの母国語はポルトガル語であり、ブラジル人の顔つき、体つきも比較的小柄な西洋人のポルトガル人に似ている。アメリカのハワイも一番最初に来たのはポルトガル人だったという。日本へもそうで種子島にやって来た。

その次に世界に渡ったのが、”無敵艦隊”のスペイン人であった。無敵艦隊とは、まだ蒸気機関がイギリスで発明される前の帆船技術の粋を尽した艦隊のことで、世界最強であった。スペインは、メキシコ、アルゼンチンなどなど、ポルトガルが食い残した場所をどんどん植民地化した。北米アメリカももともとはスペインの領土であった。

このスペインは、7つの海を支配し、世界中を支配しただけでなく、ヨーロッパ全土も支配統治していたのである。これがスペイン帝国であった。

このスペイン大帝国にヨーロッパでしぶとくゲリラ戦法で植民地化に抵抗して来たのが、オレンジ公のオランダであった。

このオランダと同盟したのが、イギリスであった。英蘭は、”海賊組合(ユニオン・ジャック)”を作り、ポルトガルやスペイン艦隊をことごとく海賊戦法で乗っ取っていった。そこにイギリスで蒸気機関が発明され、船にも応用されるようになり、帆船からなる”スペインの無敵艦隊”時代から”イギリスの黒船”時代へと制海圏は移っていった。そして、ついに”スペイン継承戦争”(本当の意味の、第一次世界大戦)が起こり、スペインはこれに敗北。英米の”黒船時代”に移る。

7つの海を蒸気機関の黒船で支配したオランダとイギリスは、スペイン帝国のもっていた植民地をどんどん根こそぎして行った。そして北米はイギリスのものとなった。

しかし、どういうわけか、北欧のバイキング、俗に言う、アングロサクソン、あるいは金髪碧眼のアーリア系人種は、現地人との交配を嫌う性質があり、ほとんど現地人の女性たちとは交わらなかったようだ。

一般に色の白い人は、背が高くて、人見知りが激しく、内気で神経質でアレルギーになりやすく、免疫系が弱い。一方、色黒の人は小柄で人懐っこく、好奇心があり、開放的で免疫系が強い、ということが科学的に知られている。このことが原因したのかどうかは分からないが、北欧の白人は植民地支配しても現地人と交わらず、いわゆる”白人至上主義”を生んだ。

この意味では、南アメリカに進出したオランダ人、北米に進出したイギリス人、オーストラリアやニュージーランドに進出したイギリス人などみな、もともとは人種差別の国、”白人至上主義”の国である。

ワールドカップサッカーを見ると、西洋のこの植民地支配の歴史と重なって何か実に面白いと私はいつも思う。

中南米は、スペインやポルトガルの移住者や子孫の国。北米やオーストラリアは、イギリスやオランダなどのヨーロッパの白人の移住者や子孫の国。アフリカは、フランス人の移住者や子孫の国。こうした国々がサッカーというスポーツを通じて戦う。したがって、その昔の”怨念”や”復讐心”は芽生えるのだ。

ポルトガルやスペインを目の敵にした北欧の人々。オランダのオレンジ公ウィリアムは、スペイン・ポルトガルなどラテン系をひどく嫌った。

こんな西洋史の宿敵どうし、”仇同士の戦い”なのだから、それはもう激しくなるのはしかたない。”先祖の恨み末代まで”というのは、今も現実に存在する。

こういったことを考えさせる試合であった。まさしく”スペイン継承戦争”を思わせる”死闘”であった。正直、死人が出なくて良かった。良かった。


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ところで、サッカーの試合そのものは、”ワールドカップ優勝請負人”のフェリペ・スコラリ監督の”注文通り”の試合運びとなった。この意味で、フェリペ・スコラリ監督は、実に賢いようだ。この試合の真の英雄は、オランダのスピードランナーのロッペンを封じ込めた黒人選手のミゲルだろう。俊足ロッペンに全く負けなかった。1試合ごとにポジション配備や選手起用を変えるのがフェリペ・スコラリ監督の作戦であり、知将ぶりを示している。これが監督経験というもので、ジーコにはない才能であった。ジーコもフェリペ・スコラリ監督に弟子入りして勉強しない限り、どこで監督をしてもまた失敗するだろう。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-26 13:44 | WC2006

決勝T第1回戦第3試合:”スーパータックル”!

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【決勝トーナメント1回戦第3試合】
【B1位イングランド一A2位エクアドル戦1一0】
オーウェン離脱、中盤5人の新システムに イングランド
エクアドル、イングランドと互角の戦い FK一発に泣く
試合結果

いやー、非常にスリリングなナイスゲームだった。

ゴールキーパーの”スーパーセーブ”という言葉がある。クロアチア戦の川口のPK阻止のようなものだ。


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が、この試合は、前半10分エクアドルのC・テノリオのシュートを阻止した、イングランドのディフェンダーA・コールの”スーパータックル”の一言に尽きる。もし、この”スーパータックル”がなければ、恐らく2一0でエクアドルが勝利しただろう。それほどまでに、戦局を変える一発の”スーパータックル”であった。

かつて第二次世界対戦の時、ナチス・ドイツはイギリス上空の制空権を獲得するために、ドイツの戦闘機メッサーシュミットで飛来した。それを果敢にロンドン上空で迎え撃ったのが、イギリス空軍の戦闘機スピットファイアーであった。大型で馬力のある重戦闘機メッサーシュミットを、軽快に小回りが効くスピットファイアーが退けた。そして、徐々に制空権はイギリスに移り、次第にその制空権をドイツにまで拡大していったという。

この試合のA・コールの”スーパータックル”は、まさに”戦闘機スピットファイアーのごとく”、であった。味方の絶体絶命のピンチをどこからともなく疾風怒濤の早さですっ飛んで来て、大スライディングタックル、寸前のところでセーブした。

それもちょっと足に当っただけでボールがバーに当り跳ね返って外に出るというスリリングなものだったから、”しびれる”。


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次第にイングランドペースに変わり、徐々に劣勢を優勢に変え、反撃する。そして最後にベッカムのフリーキックで絶妙に得点。ポストぎりぎりに決めた。これでは、さすがのキーパーも防ぐ事は出来ない。

イングランドにはイギリス空軍譲りの”疾風のごとき防御”があるようだ。

得点が決まれば、あとは中盤に5人をおいてエクアドルに隙を与えず、カウンターアタックもさせず、横綱相撲。実力の違いを見せつけた。

しかし、私が「グループA:”狡猾なドイツ、エクアドルを食う” 」に

”ところで、エクアドルにとって次に戦う相手としてイングランドとスウェーデンを選ぶとすれば、”バイキングの国”スウェーデンよりは”紳士の国”イングランドの方がやりやすい。だから私はこの負けは計算された負けだと思う。”

と書いたように、イングランドはドイツやスウェーデンよりはフェアプレーに徹していた。さすがに紳士の国である。

”おお神よ 我らが慈悲深き女王(国王)陛下を守りたまふ”
国歌、国歌、国歌 参照)

と唱うイギリス人は、その名に恥じないプレーをしたと私は思う。

ところで、日本には、私が生まれた故郷の「甲斐の国」の武田信玄がいるが、この信玄公の代名詞”風林火山”とは次のような意味である。

疾(はや)きこと風の如く
徐(しず)かなること林の如く
侵(おか)し掠(かす)めること火の如く
動かざること山の如し

この風林火山のような日本サッカーを作れ、というのが、私の昔からの夢であり、それを2年以上前に拙著「サムライサッカーをめざせ」で書いたのである。私のイメージする”サムライサッカー”とは、武田信玄の”風林火山”のイメージそのものである。

ツートップは、”風の如く速くあれ”、
ディフェンダーは、”林の如く静かでクールであれ”、
ミッドフィールダーは、”火の如く攻撃し敵のボールをかすめ取れ”、
最後にゴールキーパーは、”山の如くゴールを守れ”。

今度NHKが”風林火山”をリバイバルするようなので、ぜひ日本のサッカー人たちもこれを見て、その何たるかを勉強してもらいたいものだ。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-26 11:46 | WC2006

ジーコ監督は”まだ未成熟”!

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ジーコ監督「まだ未成熟」 ドイツ紙が掲載

この短かめの記事は、ジーコの非常に面白いところが出ていると思う。だから、ちょっとコメントしておこう。

これは、ドイツの雑誌が、1次リーグ敗退した韓国と日本に対するジーコ監督の意見を求めたものらしい。

最初、タイトルを見ると、「ジーコ監督「まだ未成熟」 ドイツ紙が掲載」とあったので、ドイツ誌が”ジーコ監督が監督として「まだ未成熟」”という意見を書いたのか、と思って読んでみると、実はジーコ監督が、日韓のサッカーが共に「まだ未成熟」と分析したというお話であった。

ジーコ監督は両国を分析して言う。

「プロ意識、持続力、勝ち抜く精神力に欠けている。何よりも、まだ成熟していない。4年前はそういった不足をホームの利点でカバーした」

そして、日本のサッカーの現状を分析して、こう言う。

「(Jリーグの)10年ほどの短い期間で、伝統ある欧州のレベルに持っていくのは無理」

さらにジーコはこう言った。

「両国の国民的スポーツは野球で、今後はサッカーへ移行するだろうが、もう少し時間がかかるかもしれない」


a0070692_21255599.jpgいやはや、ジーコもジーコ。非常にがっかりした。

私は、ジーコがサラリーマン金融「レイク」のコマーシャルに出た頃から、さすがの”神様ジーコ”もお金には弱いんだな、と思っていた。しかし、1980年代後半の住友金属時代から日本サッカー界でプレーして、鹿島アントラーズになっても立派にプレーし、日本のJリーグ初期を支えた外国人一流プレーヤーとして非常に関心を持って来た。そして、鹿島アントラーズを強豪チームに育てた功績は計り知れず、その1点を持ってしても日本代表監督になるだけの素質と資格を持つと考えて来た。きっと人間的にも素晴らしい人物なのだろうと想像して来た。

しかし、今回のこの記事にあるジーコは、それとは別の側面を見せたようだ。

いくらなんでも、まだ大会中に日韓のサッカーを分析して、こんな意見を言っていたというようでは、実際の勝負に勝てるはずがない。私が「日本代表が”負けた”わけ:フットサル化?」に

”結局、私の個人的観点から言えば、今回日本代表がふがいなく負けた理由は、”戦術のせいで負けた”のでもなく、”1対1で負けた”のでもない、”肉体的身体能力で負けた”のでもない、”決定力不足で負けた”のでもない。要するに、中田英寿だけが「今の日本代表は1次リーグ突破できる力がない」と気付いていたように、すでに”試合以前に負けていた”のである。戦術うんぬん、メンバーうんぬん、する以前の問題、つまり”心掛けの問題”で負けたのである。私に言わせれば、この点では、ジーコはヒディンクに負けたのである。ジーコもさじを投げていたのに、日本人にはそれがないかのように演出していた。これはジーコの犯罪である。”

と書いていたように、本当に”ジーコは、さじを投げていた”のである。まあ、あまりやる気がなかったのである。あるいは、初戦に負けてやる気が失せたのかも知れない。

確かにジーコの言ったことや分析したことは正しい。がしかし、それは何を今さらという話で、今になって初めて分かったことではない。最初にジーコが日本にやって来た20年ほど前から分かっていたことである。ジーコは、その頃からずっと同じ事を言っていたからである。だから、ジーコはそういったことを承知の上で日本代表監督を受諾したのだろうと私は思っていた。

では、なぜ1次リーグ敗戦したばかりの時期にこんなコメントをジーコが送ったのか?

私の考えでは、ジーコの”監督売り込み作戦”の一貫だろうと思う。ジーコは日本代表監督の後、ヨーロッパのクラブチームの監督になりたいと言っている。したがって、私はアジアのサッカー、世界のサッカーに詳しいという印象をヨーロッパの記者に示す必要がある。そこで、こんな”とろい”コメントを言ったのだろう。

ここが、私がジーコの”ビジネスマン”的なところで、私がちょっと理解できないところなのである。今回”監督交代劇”のありそうなこの時期に何の前触れもなくわざわざ日本にやってきた、サッカー監督ビジネスマンのトルシエと実に似ている。

しばらく前に「ワールドカップ代表監督ってどんな人たち? 」で私は

”ところで、この記事では、「ジーコは監督経験がない」と言われているが、実は1998年のフランス大会の時の名将ザガロ監督の横で監督補佐を行っていたのが神様ジーコであった。この時はブラジルは連破ならず準優勝となった。ただブラジル人の間では、「ジーコは監督経験がない」というよりは「ジーコにはツキがない」と見なされているらしい。「優勝に縁がない」と。神様に良い事がないというのは不可思議な話だが、ジーコにはどこかに人の良さというものがあって、勝負師になれない、非情にはなれない、というところがあるのかも知れない。この点では、ジーコよりは小泉純一郎首相の方が”非情”の勝負師魂があると言えるだろう。というのも先祖(祖父)は「入れ墨大臣」の異名を取った仁侠道出身者だったわけだから。とにかく、ジーコ監督には頑張ってこの点を払拭してもらいたいものだ。”

と書いていたが、これが全く正しかったようだ。

「ジーコにはツキがない」

この最初の記事で、この理由が分かった気がするのだ。つまり、ジーコは苦しくなるとさじを投げる。こういう気質がある。ここが、優勝経験のあるドゥンガ、ロナウド、ロナウジーニョ、あるいはフェリペ・スコラリ監督、パレイラ監督などとは異なる。

かつて、ジーコが鹿島アントラーズでプレーし、読売ヴェルディと優勝決定戦をしていた時、審判がことごとく敵ヴェルディの味方をした。そして、ペナルティーエリア内のオブストラクションに対して痛恨の”疑惑のPK”が起こった時、ジーコはつばを吐いた。審判への侮辱として退場になった。そして試合も負け、優勝はならなかった。こういう有名な出来事があった。

私はこれに対して、ジーコは審判の不公正なジャッジに対する”ジーコの怒り”で当然と今日までは受け止めて来た。確かにジーコの行動は責められない。そうしてジャッジに対する無言の抗議を行うこともあり得るからだ(ジーコジャパンより一足先に日本人主審がデビュー! 参照)。

しかし、また別の視点から見れば、ジーコはまたそうやって”優勝を逃した”のでもある。優勝をもう少しで手に入れることができたもう一歩のところで、”唾を吐いて優勝を諦めた”と見る事もできるのである。つまり、いつもジーコは、自分が負けそうになると、その現場から逃げる。自分のふがいなさや能力不足を自分自身で受け止めず、それらを誰かのせいや何かのせいにして自分は良い子で済ませたい。そう思って逃げる。そういうタイプの人物だと見ることもできる。今日のこの記事のコメントで、私はジーコのそういう別の一面に気付く事が出来たということなのだ。

これが、ブラジル人の間で「ジーコにはツキがない」と言われる意味なのだろうと私は今日初めて理解したのである。

そして、ジーコは、このワールドカップ・ドイツ大会の日本代表監督という立場にあっても、その敗戦の理由をすべての責任が自分にあると受け止めるのではなく、敗戦の理由を”日本サッカーの未成熟”のせいだと、再び他人のせいにしたのである。私はそう思う。

この意味では、ジーコは日本サッカーを「プロ意識、持続力、勝ち抜く精神力に欠けている。何よりも、まだ成熟していない。4年前はそういった不足をホームの利点でカバーした」と分析したのだが、実は、この内容の意味はすべてジーコ自身に向けられるべきことであったのである。つまり、神様ジーコは、サッカー選手としては神様のようではあったが、監督として人間としては、それほどでもなかった。”ごく普通の人であった”、ということである。

それゆえ、ジーコ自身が、

「プロ意識、持続力、勝ち抜く精神力に欠けている。何よりも、まだ成熟していない。4年前はそういった不足をホームの利点でカバーしたが、自分にはそれができなかった」

ということなのである。日本には、

”敗軍の将、何も語らず!”

という格言があるが、日本人の加茂監督はこれに従った。がしかし、ブラジル人のジーコは自分をひいきしてくれた日本サッカーのせい、選手のせいにしたのである。これでは、日本代表監督の給料は20億円とも言われるらしいが、金のために監督をしたと言われてもしかたあるまい。

結局、この記事には「ジーコ監督「(日本サッカーは)まだ未成熟」」とあるが、実際には、

「ジーコ監督は(人間としても監督としても)”まだ未成熟”」

だったということだ。

いやー、実に残念だった。20億円は高くついたと見るべきだろう。今度の監督は、あらゆる面で成熟した”大人”の監督を選択すべきだろう。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-25 21:27 | WC2006

決勝T第1回戦第2試合:アルゼンチン執念の勝利!

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【決勝トーナメント1回戦第2試合】
【C1位アルゼンチン-D2位メキシコ戦2-1】
スーパーゴールで決着 アルゼンチンが延長戦制す
メキシコ、「スペクタル」 組織の力で強豪苦しめる
試合結果

延長戦まで進んだこの試合も非常に良い試合だった。ドイツ-スウェーデン戦よりもはるかに面白かった。ともに中南米のチームだけに手の内を知りつくし、選手どうしの特徴も十二分に知っていたように見えた。

結果的には、最後の最後に地力の勝るアルゼンチンがマキシ・ロドリゲスの1発で決着をつけたが、メキシコの中盤から厚みがあるサッカー、素早いサッカーは、確かに”スペクタクル”であった。

私はメキシコ人は体格的には日本人とほとんど同じくらいなので、このメキシコのサッカーを日本は範に取るのも悪くはないと思う。

これまでJリーグを見れば分かる事だが、日本はヨーロッパスタイルか、南米スタイルかのどちらに範を取るべきか迷って来た。今の日本サッカー協会のお偉方の時代には、旧西ドイツのサッカーを範に取った。だから、元来日本サッカーはドイツ流の”コンチネンタルサッカー”を目指して来たのである。

それが、近年、南米のブラジルがサッカー界を席巻して来たために、Jリーグの監督や選手でも、ブラジル出身者を主として活用して来たのである。しかし、ブラジルサッカーは世界ランク1位の世界最高のサッカーである。だから日本人がそう簡単に真似できるものではない。その歴史も文化も民俗背景も人種的にも全て異なるからである。

しかし、ブラジルに比べたら、メキシコは民族的にも体格的にも文化的にもまだ日本人に近い。そして、”やろうとしているサッカー”も日本のものに近いのではないかと私は感じるのである。

日産が前身である横浜マリノスは、その出発当時からアルゼンチンサッカーと深く関わって来た。ディアズなど、アルゼンチンの優秀選手達を迎えて来た。横浜マリノスのスピーディーな攻撃的サッカーは、アルゼンチンサッカーなのである。

これに対して、ジュビロ磐田や鹿島アントラーズは、ブラジルサッカーを範に取った。住友金属が前身の鹿島アントラーズは、神様ジーコで成功した。鹿島を強豪に育てた功績を考慮してジーコジャパンが誕生したわけだ。一方のジュビロ磐田は、アメリカ大会(1994)で優勝した闘将ドゥンガとその当時のフェリペ・スコラリ監督(2002年のブラジル優勝監督で現ポルトガル監督)がブラジルサッカーを伝えた。ドゥンガの薫陶を一番に受けたものが、ボランチの福西である。

他には、三菱が前身の浦和レッズは、ブッフバルト監督(1990年イタリア大会で優勝)に見るように、最初からドイツのコンチネンタルサッカーである。ジェフ千葉も、1990年イタリア大会で優勝したドイツのリトバルスキーが指揮した。そして今は旧ユーゴスラビアのオシム監督が指揮している。今回、次期日本代表監督の候補であるという。

この他には、トヨタが前身の名古屋グランパスは、フランス人のベンゲル監督が指揮して強くした。このベンゲル監督やトルシエ監督は、ジダンでフランス大会で優勝した時のジャケ監督から強い影響を受けている。日韓大会のトルシエ日本は”フラットスリー”が代名詞だったが、これはフランスサッカーの原点でもある。

このように、日本サッカーは、Jリーグの各チームごとに、あるいは、日本代表のチームごとにさまざまな国々のサッカーを取り入れている。良く言えば、”ハイブリッド”、悪く言えば、”雑食”で”混乱した”サッカーである。

Jリーグには”百年構想”というものがあるが、それがどの国のサッカーを目指すのか、どのようなサッカーを目指すのか、”1つの一貫した理念”が必要である。チームの中で1人はブラジルサッカーをし、別の1人はイングランドサッカー、また別のだれかはドイツサッカーというようにバラバラでは困る。ここに、現在の日本サッカーが置かれている厳しい現実がある。

これまでは、ドーハの悲劇の時代から始まり、オランダ(オフト監督)、日本(岡田監督)、フランス(トルシエ監督)、ブラジル(ジーコ監督)と変わって来た。次回は、仮にオシム監督が率いるとして、それが今度はユーゴスラビア流に大変革するというのでは困る。日本サッカーにはそれなりの一貫性が必要である。

ドイツ流に決めるなら100年かかってもこれで続けるべきである。あるいは、アルゼンチンサッカーならこれにすべきである。ブラジルスタイルならブラジルでずっと行くべきである。お隣の韓国は、ヒディンク監督からオランダスタイルで行く決心をしたようである。

どうやら日本サッカーは、その進路をどう取るべきかの大選択の時期に来たようである。

こんなことを考えさせられる好ゲームであった。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-25 16:41 | WC2006

決勝T第1回戦第1試合:ドイツ、スウェーデン一蹴!

a0070692_13195024.jpg【決勝トーナメント1回戦第1試合】
【A1位ドイツ-B2位スウェーデン戦2-0】
ドイツ、8強一番乗り 2-0でスウェーデン下す
12分で2失点、退場、PKミス⋯スウェーデン悪夢
試合結果

いよいよ今日から決勝トーナメントが始まった。初戦はドイツ-スウェーデン。

いやー、ドイツが勝ったとはいえ壮絶な試合だった。

序盤、スウェーデンはドイツの先制攻撃に受け身になってしまった。中央突破をまともに食らった。

1発目は、クローゼへのパスをクローゼがディフェンダーの間を突破するが、キーパーが跳ね返したリバウンドボールを21歳のポドルスキーが詰めて得点。

2発目は、やはりクローゼへのパスをクローゼが左へ切り込みディフェンダー3人を引き連れてその右の空いたスペースにクロスして走り込んだポドルスキーにショートパス、それを中央から得点。

ところで、昨年、滋賀の野洲高校が、”高校サッカーに革命を!”や”セクシーサッカー”なる標語を掲げて日本の高校チャンピオンになったが、その”野洲高校が真似た”というが、このドイツサッカーであった。まさに高校サッカーで野洲高校がやっているような、ヒールパスのプレー、左右のロングパスからの展開、高速ドリブル、スライディングシュート、スライディングタックルのオンパレードであった。きっと野洲高校の選手達は一層大喜びしていることだろう。”生きた教科書”だからだ。ぜひ日本のサッカー少年達はこのドイツサッカーの真似をしてほしいところ。

前半は、あと何点入るのか、という展開であったが、ドイツがハードアタックや汚いプレーをくり返していたので、比較的紳士的に入ったスウェーデンも徐々に熱くなってきた。前半後半にルチッチが2枚目のイエローカードで退場したのが痛かった。ルチッチは、クローゼをマークしていたが、つききれずに失点してしまった。

特に後半からスウェーデンが、報復的プレーでハードタックル、ハードチャージをくり返し、バラック、シュバインヒタイガーなど、もろにぶっ潰しに来た。次第に1人少ないスウェーデンのペースになり、PKをもらったが、これをラーションが見事にはずして万事休す。流れが再びドイツに移って試合終了。

この試合の主審はブラジル人とのこと。最初は少しドイツよりかなと見ていたが、次第に何となくこの主審の目論みが見えて来た。たぶん、ドイツよりにジャッジすることにより、スウェーデンの選手が熱くなり、スウェーデンの選手がより一層激しくドイツの選手に体当たりするようになる。そしてドイツの主力メンバーに怪我人が出れば儲けもの。おそらくこんな感じのゲーム運営であった。実際、後ろからの”汚い”ハードアタックにはほとんどイエローカードが出なかった。

審判も人の子、そうやって自国が少しでも有利となるように苦心しているということだろう。審判に言わせれば、”お互い様”という事なのかも知れない。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-25 13:20 | WC2006