日本のベストメンバー

ビリッチ・インタビューにも書いたが、日本には天才がいない。チームに天才がいない状況でどう戦うか。それは、かつての日本企業が行ったように、”組織力で戦う”しかない。

そこで、ジーコ監督が選んだ現状のメンバーでどういうチームを組むべきか。私の個人的趣味では以下のメンバーがベストだろう。

FW:高原直泰 中田英寿
MF:中村俊輔
MF:三都主アレサンドロ 遠藤保仁 稲本潤一 小笠原満男
DF:中田浩二 宮本恒靖 中沢佑二 
GK:楢崎正剛

高原直泰は、体力がないので、後半、玉田、大黒、巻に変えるべきだろう。ボランチは、遠藤保仁と稲本潤一のwボランチ。右サイドバックは、加地や駒野より小笠原の方が良いように見える。トップ下は、中村俊輔。もうあとは中田英寿をトップに上げてシュートさせるほかないだろう。

果たしてジーコはどうするか。川口、茂庭と駒野は使って欲しくないところだね。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-14 13:36 | WC2006

スラベン・ビリッチへのインタビュー

さて、背水の陣に陥ったジーコジャパン、次のクロアチア戦をどう戦うべきか。
これに関して面白い記事があった。
「運命」また日本が相手⋯サッカー・元クロアチア代表に聞く

岡田ジャパンが、1998年W杯フランス大会でクロアチアと対戦した時のディフェンダー、スラベン・ビリッチ氏(37)のインタビューである。この試合は、シュケルの得点で1-0でクロアチアが勝利した。日本は、アルゼンチン、ジャマイカにも負けて3連敗で1次リーグ最下位で敗退した。日本の置かれた状況がその時に似ているということから、スラベン・ビリッチ氏(37)へのインタビューということになったようだ。

【スラベン・ビリッチ氏インタビュー】
「中村だけでは厳しい」

——2大会ぶりに日本とクロアチアが対戦する

 「運命だね。あの時は同組にアルゼンチンという本命がいて、ブラジルがいる今回の組と似ている。日本には1-0で勝ったが、我々に大きなチャンスは少なく、引き分けてもおかしくない試合だった」

——当日は猛暑だった

 「試合開始時にはピッチ上の気温は43度あった。条件面では、サッカー人生で最も困難な試合だった。耐久力では日本が勝っていたが、(GKの)ラディッチが日本の決定的なチャンスを防いだ。シュケルの決勝点も相手GKが止められたかもしれなかった。私たちには少しの運もあった」

——当時の日本代表は

 「小さいけれど速いFWに、GKの川口も興味深かった。規律を持った良いチームで、そこに最大のスターの中田(英)がいた」

——日本はその後、進歩したと感じるか

 「もちろん。海外から最高級の監督が来ている。代表監督もジーコだ。才能ある国民であり、働く国民だし、聞く耳も持っている」

——98年と現在のクロアチア代表を比較して

 「しっかりとした守備で簡単に失点しない点は当時と似ているが、現代表は創造性や攻撃における個々の質に欠ける。98年には一人で試合を決められる天才がいた。日本戦のようなこう着状態でシュケルが単独で試合を解決したように」

——クロアチアはドイツ大会でどこまで行けるか

 「難しい組だ。初戦のブラジル戦に負ければ残る2試合に勝たねばならなくなる。クロアチアにとって、“何かをしなければ”という状況に陥るのは理想的ではない。ただグループリーグを突破すれば、そこからは一発勝負で何でも起こりえる。だからサッカーは人気のあるスポーツなんだ」

——日本の弱点は

 「まずは高さ。セットプレーは高さのあるクロアチアが得意だ。そして予測できないようなプレーから得点を生める天才的な選手が少ない。中村は良い選手だが、W杯レベルの大会で、彼一人で試合を解決するまでにはいかないだろう」
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私がこのインタビューで特に印象を持ったのは、ビリッチが『日本には勝負を1人で決められる天才がいない』と指摘していることである。つまり、元クロアチア代表のストライカー、シュケルのような天才がいない、という指摘である。

これは、おそらく、普通の日本人(サッカー指導者)の感覚からすれば、非常に驚くはずである。もっともサッカーを知らない人はそうは思わないだろうが。なぜなら、小笠原、小野、中田英寿、中村俊介、柳沢など、日本の少年サッカーチームや高校サッカーチームを指導して来た指導者たちの間では、10年20年の”天才”と言われて来たからである。にもかかわらず、ビリッチは断言した、という意味だからである。

クロアチアのビリッチにとって天才とはロマーリオやベベト、シュケル、古くはペレ、マラドーナ、ゲルト・ミュラーのような選手の意味である。今大会では、ロナウジーニョ、カカなどである。こういった選手が日本にいないとビリッチは言っているのである。

その昔、日本にJリーグがなかった頃も日本の少年サッカーは国際的に結構強かった。しかし、中学、高校、大学、一般と進むに連れてチームは弱くなった。これと似た傾向が今もあるということだろう。小学校や中学校や高校では天才と唱われるが、それが成人するとワールドクラスのトップレベルには辿り着かない。

ここに日本の教育制度の最大の問題点がある。サッカーはこういった問題点が誰の目にも比較的分かりやすく出るが、これは、多くのサッカー選手や監督が言って来たように、(例えば、ドゥンガ、ジーコ、ベンゲル監督)日本の教育制度一般の特徴なのである。科学教育であれ何であれ、この問題は日本社会のあらゆる分野に共通する深い問題なのである。たまたまそれがサッカーだと分かりやすいということなのである。だから、私は10年ほど前に「物理学界はJリーグに学べ!」を日経サイエンスに投稿したというわけだが、この10年というもの、一向に変わってはいないのである。

どうやれば、天才を育てられるか?
どうやって真のエリートを育むか?

これが、これからの日本の教育界の”悲願”となるだろう。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-14 12:05 | WC2006

グループG:韓国好発進、フランスああやっちゃった!

【韓国-トーゴ戦2-1】
韓国、交代策がずばり、逆転でアジア勢初勝利
韓国が逆転勝ち、トーゴに2-1 サッカーW杯G組
試合結果

アジアの”雄”韓国登場。ライバル国の日本が”みじめな惨敗”を喫していたので、韓国は気持ちよくプレーしていたという感あり。

アフリカのチーム、トーゴは、初出場。前評判もそれほど高くなく、ワールドカップ本戦前のいくつかの試合であまり良いところなく負けて来た。この意味では、グループGの弱小チームである。

そういう弱いチームに対しても確実に勝利することが大事であるが、韓国は一度は1点リードされ劣勢に立たされても冷静に勝機をうかがっていた。後半になっての同点フリーキック、そして途中出場のアン・ジョンファンの決勝点は、韓国の底力を見せるものであった。

しかし、トーゴもさすがにアフリカチームで身体能力には素晴らしいものがあり、かつて初めてワールドカップに出場したナイジェリアやガーナを彷佛させるものがある。こういうチームは波に乗れば自信を持ってとてつもない力を発揮するということがあるので、なかなか手強い相手と言える。

アフリカの黒人は元来おおらかで勝負にはあまり気にしないところがある。そこが、勝負や勝利にこだわり過ぎるヨーロッパの白人とは違う気質であるが、アフリカ人が勝負にこだわるようになると、本当に将来の強敵になることだろう。

【フランス-スイス戦0-0】
フランス-スイスは引き分け サッカーW杯G組
試合結果

ついに、フランス登場。しかし、結果は”ああ、やっちゃった”という感じであった。

ジダンは相変わらず良い感じのプレーをし、再三再四のチャンス、決定機を演出していた。が、トップのアンリが相変わらずシュートが枠に行かない。何かに”のろわれている”としか思えない。フランスは、前回の日韓大会も無得点で終わったが、優勝した前々回のフランス大会でも、アンリのシュートはなかなか入らなかった。

スイスは、チェコに似た実に素晴らしい好チームであった。事実予選では、2度フランスと戦い、0-0、1-1と引き分けだったという。この試合も0-0の引き分けで、フランスの手の内を知り尽くしているという感じがした。

この意味では、スイスはフランスの天敵かも知れない。今後の戦い次第では、韓国とスイスが1次リーグ突破という可能性も出て来た。フランスは、次の韓国戦が勝負となるだろう。

それにしても、この試合、日本一オーストラリア戦のように、主審はスイスよりで、ゴールエリア内のハンドも見のがすなど、フランスは辛酸を舐めさせられたようだ。これも、ドイツ大会ゆえのこと。ライバルのイタリアには、”八百長疑惑”でゆさぶり。フランスには、審判で対抗。そして、最大のライバルのブラジルには”主将カフーのパスポート詐欺事件”でゆさぶる。

これが、以前私が「【793】 ”戦い”はすでに始まっている! 2006/05/24(Wed)」 で書いたように、”白人種は勝利のためには全く手段を選ばず徹底的かつ組織的に対処してくる”という意味なのである。

ところで、テレビで見たところ、観客席にフランス大会でフランスが優勝した時のジャケ監督が見に来ていた。試合後の”心配そうな顔”が特に印象に残った。日本人に知られているフランス人監督は、このジャケ監督、トルシエ監督、そしてベンゲル監督である。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-14 08:56 | WC2006

グループE:強豪チェコ、イタリア登場!

【チェコ-アメリカ戦3-0】
「味方のパス信じ全力疾走」徹底 チェコ、連係会心
主軸ドノバン、シュートなし アメリカ
試合結果

東欧のサッカーの伝統を一身に受けたチェコ、ついに発進。

私は、個人的には、ブラジルサッカーよりもこのチェコのサッカーに「全員で守備し全員で攻撃する」という”サッカーの神髄”を感じる。サッカーの基本は、「サッカー場でバスケットボールをすることだ」というのが、ヨーロッパ伝統のサッカースタイルである。細かくパスをつなぎ、全員の集散とバランスの取れた位置取り、こういったサッカーの基本がすべて出来ていたのが世界ランク2位のチェコであった。アメリカは強豪であったが、チェコのサッカーの前に”睨まれたカエル”状態であった。

特に、エースのネドベドはまさに”サッカーの教科書”という感じであった。決してブラジルのロナウジーニョのような”はでなプレー”や難しい技はないが、基本に忠実なプレーの組み合わせで相手チームを追い詰めていく。

バスケットボールもそうで、簡単なパス交換をして敵陣にボールを運び、シュートレンジに入ればシュートする。ただそれだけで、必ずしもダンクシュートのような難しい技は必要ない。

サッカーもこれと同じなのだ。しかし、これが日本のサッカー界ではほとんど理解されていない。また、少年たちも、簡単なキックで正確なシュートを打つ事よりもカッコ良い技を好む傾向がある。確かに、高度な技は個人技収得の練習にはなるが、それが試合で生きるということはあまりない。それよりは、ゴールの枠内に正確なシュートを打つ事や味方への正確なショートパスやロングパスを蹴けることができるようにすることのほうがよほど大事なのである。

優勝候補チェコついにその姿を現した。それにしてもネドベドの運動量はすごかった。攻守に渡りフィールド全体をくまなく動き回った。中田もここまでは動けなかった。

一方のアメリカも非常に良いチームで、今一歩のところで得点シーンというのもあったが、チェコの分厚い中盤と守備陣の前に一歩も前に進めなかったという印象を受けた。チェコのサッカーは、まるでサッカーの”チェス”のようなち密なサッカーであった。アメリカは完全にチェコに”つめ”られてしまった。

【イタリア-ガーナ戦2-0】
してやったり イタリア、うまい速い
仕上げ不足、「仕方ない」 ガーナ監督
試合結果

グループCは”死のリーグ”といわれているが、このグループEもまた”死のリーグ”である。アフリカの強豪ガーナ、優勝3回のイタリア、世界ランク2位のチェコ、そして世界ランク8位のアメリカ。

イタリアはその”ミスターフィジカル”と呼ぶに相応しい身体能力のチームガーナに横綱サッカーをやった。チェコのサッカーとも違う、スピーディーな電撃サッカーである。かつてロッシをフォワードに持った時のイタリアに近いチームが戻って来た。一瞬のミスも見のがさない電撃的サッカーである。今回はかつてのロッシの代わりをイアクインタが行っている。伝統の”カテナチオ”に加えて、電撃フォワードが戻って来た時のイタリアは強い。疾風怒濤の攻めをする。結果的にはガーナが良いところなく負けてしまった感じである。

今回のイタリアは、非常に良いチームで、私の個人的な優勝予想もあながち間違っていないかも知れない。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-13 21:50 | WC2006

グループF:オージービーフ、ジーコ日本撃破!

【日本-オーストラリア戦1-3】
日本悪夢、後半39分から3失点 サッカーW杯
サッカーW杯日本初戦、豪に1-3 中村の先制点守れず

いやー、残念。日本が”勝てる試合”とみな思ったことだろう。前半の中村のセンタリングを主審がキーパーチャージを取らなかったので、日本の得点になってしまった。これを日本の”幸運”と思い、日本が勝てると思うのが、いわゆる「日本人特有のメンタリティー」というものなのである。

一方、私はそうは思わなかった。というのは、1-0で折り返したハーフタイム終了後、日本の選手達はてくてくと歩いて入場する間、オーストラリアの選手達が全員走って入場する姿に気付いたからだ。まだまったく試合を捨てていない強烈な印象がこのハーフタイムの入場シーンに見て取れた。私は、これは後半ヒディンク監督は何か策を仕込んだな、という印象を持った。

後半、何度か日本にチャンスがあったが、高原のシュート、福西のシュートなど、決定的なシュートが外れていく内に徐々にオーストラリアのペースになっていく。

後半35分、残り10分でもうすぐ日本の勝利が見えて来た頃、ヒディンク監督が動く。ヨーロッパリーグで活躍している、ケーヒル、長身のケネディ、アロイジと投入。ケネディの頭に合わせる単純なパワープレーで、一気にムードがオーストラリアに傾く。

そして、後半39分、ついに川口の不用意な飛び出しでキーパー不在のゴールにケーヒルのシュートが突き刺さる。同点。それから、あっという間に、ケーヒルのミドルシュートで逆転され、最後にアロイジの突破で息の根を止められた。

この試合の日本の問題点は何か?

というと、これには、キーパーの問題と選手の問題がある。

ゴールキーパーの川口は、私はここ10数年ずっと見て来ているが、川口の最大の弱点は、「1試合通して集中力が維持できない」という欠点がある。特に大事な緊張する試合ほどそういう傾向が現れる。「1試合の内に平均して3回はサイドに流れるミスキック」をし、「平均1回は不用意で”中途半端な”飛び出し」をする。だから、2点以上取らない限り川口の場合には勝利をつかむのは難しい。

この典型的な欠点が、同点の原因を作ってしまった。あそこは、もう少し我慢すべきであった。中途半端な飛び出しは動揺の証拠で、一番後ろのキーパーが動揺し始めたらバックラインは浮き足立つ。

もう1つの選手の原因とは、俗にいう”厄病神”、つまり、”ツキのない選手”のことである。どうして特定の選手が厄病神となってしまうのかは私は分からないが、とにかく現実にそういった選手はいる。このジーコジャパンでは、茂庭と駒野である。

茂庭はユースの頃から見ているが、大事な試合で必ずミスをして負けるという”厄病神”的選手である。一方の駒野もあまりツキがない。自信がないのかもしれないが、何かが原因で”へま”をし負ける、というタイプの選手である。個人的に見れば、両者ともに結構うまいのだが、試合となるとどうも逆に”厄病神”になってしまうのである。

私は、ディフェンダーの田中誠が怪我で帰国し茂庭に替わったこと、今度は現地入りして、ドイツ戦で加地が駒野に替わった時、”いやーな予感”がした。ましてや茂庭には出てほしくないと思っていたところへ、なんと坪井が負傷で退場し茂庭が出て来た。何という皮肉。茂庭自身は何という棚ぼた式の幸運と思っていただろうが、私から見れば、”不吉な予感”でしかなかったのである。

結局、これが当り、茂庭が途中出場してから、ディフェンスのコンビネーションが崩れて、まったく機能しなくなり、結局投入した茂庭をまた下げで大黒を入れるという馬鹿げたことをジーコはしなくてはならなかった。

この直接の原因は、茂庭は日韓大会の時の韓国のイ・ミンソンと同じようなタイプの選手だからだ(韓国はこのイ・ミンソンのへまでドイツに負けた)。つまり、味方がボールを取って前線に送ったり、あるいは自分がボールをフィードすると、そのボールに気を取られて自分のポジションのバランスやマークする相手の動きを忘れてしまうからである。一言で言えば、ボールに釣られてしまう選手なのである。ふらふらと前に中途半端に上がるから本来自分がいるべき場所ががらがらとなり、後先になって追い掛けるが追い付かないというプレーをする。これがチームにとっては”厄病神”となる。

駒野は、精度の悪いミスセンタリングでチャンスを潰し、身体が小さいので怖がって”逃げた”ディフェンスをする。これが、駒野の”厄病神”の原因である。オーストラリア戦の最後のアロイジの突破を生んでしまったのである。

当面の最善策としては、茂庭と駒野を使わないこと。これしかない。左サイドは茂庭ではなく、トルシエジャパンで経験している中田コウジを使い、右サイドに中沢、中央に宮本、左サイドバックをアレックス、右サイドバックを小笠原にして、急遽修正すべきであろう。

いずれにしても”厄病神”がチームにいては勝てない。

やはりヒディンク監督の方がサッカー監督としてはジーコ監督より経験があり、ずっと上なのである。監督経験の差が試合結果になって出たということだろう。監督のインタビューにそれが出ている。

●ジーコ監督 
「1-0でリードを守るサッカーができなかった。試合運びにミスがあって、追加点も奪えなかった。相手も必死。勢いもあって逆転された。残念な結果だ。ただうちもいい部分もあった。次に備えたい」

○ヒディンク監督(豪) 
「暑く、乾いたグラウンドにもかかわらず、選手はよくやった。傲慢(ごうまん)な言い方ではないが、交代がうまくいった。日本を分析し、中盤で勝たなければいけないと思っていた」
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-13 09:12 | WC2006

グループD:フィーゴのポルトガル登場!

【メキシコ-イラン戦3-1】
メキシコ、イランを3-1で破る
37歳ダエイ、衰え隠せず イラン、メキシコに完敗
ブラボ〜、初出場元ボクサー さらり2得点
イラン守備 弱点さらす

この試合の印象は、まさに”世代交代”。”アジアの大砲”アル・ダエイも若いメキシコのスピードについて行けなかった。

それにしても、失点のほとんどがイランの左サイドからのクロスでやられた。メキシコのこの右サイド突破を計ったのが、ボクサー出身のブラボーである。今日2得点。ディフェンダーのオソリオのオーバーラップも凄まじいものがあった。

しかし、前半序盤のイランのハシェミアンのヘディングシュートが決まっていれば、展開はかなり変わったものになっただろう。イランは運がなかった。

アジアの強豪を一蹴したメキシコも相当に強いチームである。

【ポルトガル-アンゴラ戦1-0】
ポルトガル、1-0でアンゴラ下す W杯
迷彩フィーゴ突破 好調パウレタが決めた

今大会は、”サッカーがうまくてもダメなんだよ。私の場合はね”のCMで有名なクリスチャン・ロナウド(背番号17)が出ているので、果たしてどんなプレーをするか、と注目していたが、ポルトガルはやはり伝説の男フィーゴのチームであった。

この試合のフィーゴは、レアル・マドリードにいた頃よりずっと動きに切れがあり、さすがにフィーゴを思わせるものがあった。再三再四のチャンスにクリスチャン・ロナウドがシュートするが、バーやキーパーに弾かれた。フィーゴの素晴らしいプレーと比べると、クリスチャン・ロナウドのプレーはトリッキーな”技”に溺れて、周りとの連係プレーがほとんどなかった。一言、”若い”というところであった。

我が家の息子たちの印象では、クリスチャン・ロナウドは、『スターウォーズ』のアナキン・スカイウォーカーに似ていて、かなり自分勝手な悪童に見えたようで、大笑いしていた。「ジェダイの戦士」のヒィーゴの前で、欲求不満の高まるアナキン・ロナウドのような感じであった。実に面白かった。
後半ベンチに下げられ、不満げに試合を見るロナルド

一方のアンゴラも身体能力、個人技に冴え、1つ間違えば、ポルトガルも失点を食らうところであった。今や世界のサッカーはほとんど差がなくなりつつあり、強豪国と言えども、本気でやらなければ勝つ事は難しい。そんな時代に突入した。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-12 17:35 | WC2006

グループC:南米の強豪アルゼンチン登場!

【アルゼンチン-コートジボワール戦2-1】
リケルメが2得点に絡む アルゼンチン白星発進
コートジボワール首都に歓声 アルゼンチンに1点差惜敗
試合結果

3日目、”死のリーグ”、グループCの初戦。南米の優勝候補筆頭の1つ、アルゼンチンが登場。

2点差までは、アルゼンチンがアルゼンチンらしい攻めで優位に試合を進めたが、コートジボワールの得点シーンは凄かった。超人的なスピードでアルゼンチンもまったくついて行けなかった。

それにしても、トリニダード・トバゴ(Republic of Trinidad and Tobago)にしてもコートジボワールにしてもスピード、身体能力や個人技ではもはやけっしてひけを取る事はない。むしろ強豪国を勝っているほどである。しかし、まだ問題があるとすれば、ゲームプランや戦術的な面だが、それも見たところではそれほどの差はなくなりつつある。後は、自信や経験の差というところだろうか。

【オランダ-セルビア・モンテネグロ戦1-0】
攻撃はつらつ、挑戦開始 ロッベン鮮やか決勝点
一瞬のすき突かれ失点 速攻通じなかったセルビアM
試合結果

オランダ一セルビア・モンテネグロ戦は、”長身チーム”の戦いとなった。極めて大型化したチームの戦いでサッカーそのものの面白さもあるが、K1のような肉体のぶつかり合いというような面での1対1の対決が面白かった。

そんな中でも、オランダのロッベンは、これまでのオランダ選手の綺麗なプレー、エレガントなプレースタイルと比べれば、無骨な感じがするが、スピードで突進していくというスタイルは、昔の西ドイツの選手を思わせる面白さがあった。

得点シーンでは、セルビア・モンテネグロのディフェンダー陣がロッベンのスピードに完全に取り残され、追い付く事ができなかった。イングランドのルーニーやオーウェンのようにスピード豊かな選手である。不思議な事に、こういったスピード豊かな選手たちは皆”小柄”である。

日本は、高原、柳沢、玉田、大黒などの小粒なフォワードであるために、オランダのロッベンやイングランドのオーウェンなどの動きを学んで、スピード突破するというのも1つの手であると言えるだろう。特に、オーストラリアやクロアチアのような大型チームには、このオランダの得点シーンが参考になるだろう。

一方、セルビア・モンテネグロの攻撃は全体的に”切れ”がなく、ミロシェビッチも前評判ほどの動きはなかった。最大のチャンスでも仲間どうしで邪魔しあう格好となり、ツキもなかった。しかし、優勝候補のオランダとほぼ互角の戦いができるチームで、非常に強いチームであるということは間違いない。第2、3戦の星の潰しあいとなる試合は本当に文字どおりの”死闘”となることだろう。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-12 17:34 | WC2006

グループB:イングランド登場!

【イングランド-パラグアイ戦1-0】
イングランド、オウンゴールが決勝点に サッカーW杯
パラグアイ、「曲者ぶり」示したが決定打出ず

2日目、グループBの初戦。ついに優勝候補、ベッカムのイングランド登場。

この試合も見たが、前半最初は、これぞプレミアリーグの”高速サッカー”という感じで、開始4分でベッカムのフリーキックからオウンゴールとなり、あっと言う間の得点であった。いったい何点入るのか、という疾風怒濤の攻めだった。

しかし、それを何とかパラグアイがしのいで行く内に、攻め疲れたイングランドにたびたびほころびが出て、”あわや”のシーンが何度も出て来た。しかし、あまりにパラグアイのツートップの精度が悪くて救われたと言える。おそらくこのバルデスでは得点は無理だろう。ゴール前で慌ててしまい、無理してシュートを打つので、みすみすチャンスを逃しブレーキとなった。イングランドはバルデスに救われた。後半途中出場のクエバスの方がずっと良かった。この選手をもっと早くから使っていれば、もっと面白いゲームになったのではないかと思う。

一方、イングランドは、ジェラード、ランパードの中盤が非常に良い動きをしていたが、ジェラードのシュートはかなり精度が悪かった。やはり初戦の緊張感のせいだろう。試合中盤からいわゆる”イングランド伝統”のキック&ラッシュのラグビーサッカーに変わり果ててしまい、これでは優勝は無理だろう、という感じである。もっとち密なサッカーをしなくては優勝はできない。

【スウェーデン-トリニダード・トバゴ戦0-0】
スウェーデン相手に好セーブ連発 ベテランGKヒスロップ
まさかの無得点引き分け スウェーデン、苦しい初戦

北欧の強豪スウェーデンは、終始初出場の小国トリニダード・トバゴを圧倒したが、トリニダード・トバゴの選手の身体能力の高さでしのぎにしのいだ、というゲームであった。戦術、個人技、身体のどれをとってもスウェーデンが勝っていたが、それをトリニダード・トバゴのねばりと身体能力で捨て身で守り抜く。その姿が実に感動的であった。退場者1人を出しても最後まで攻めの気持ちも捨てなかったのは、ぜひ日本も見習って欲しいところである。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-12 17:32 | WC2006

ジーコジャパンより一足先に日本人主審デビュー

ジーコジャパンより一足先に日本人主審がワールドカップデビューを果たした。

日本人審判が活躍 上川主審と広嶋副審

開幕戦のドイツ一コスタリカ戦の後のポーランド一エクアドル戦で、上川徹主審(43)と広嶋禎数副審(44)が韓国の金大英副審(43)とともにワールドカップでビューを果たし、好判定を見せた。W杯で日本人が一緒に主審と副審を務めたのは初めてという。(ちなみに、この試合は2一0でエクアドルが勝った。)

かつてアントラーズにジーコがいた頃、94年1月16日のJリーグチャンピオンシップの川崎一鹿島の第2戦で”ジーコのつば吐き事件”というのがあった。覚えている人もいるだろう(忘れてしまった人は、例えば、「つば吐き」に見た執念:井上真参照)。

これは、主審の高田さんが、ペナルティーエリア内の”オブストラクション”という間接フリーキックとなる反則にペナルティーキックを与えてしまったために、怒ったジーコがPKの前にボールにつばを吐き、退場を命じられたというものであった。ペナルティーキックはペナルティーエリア内の直接フリーキックとなる”危険な”反則に対して行われるものだからである。ちなみに、主審が手を上げるのが間接フリーキックの場合で、直接フリーキックの場合には何もしない(ただし反則の場所は示す)。

が、日本のマスコミのだれ1人これを指摘するものはなかった。当時、もっとも人気チームであったヴェルディに主審が勝たせたくてサービスをしたように私には見えた。この時の試合では、読売のオフサイドはオフサイドにならず、ことごとくヴェルディ側に審判が立ち、挙げ句の果てに訪れたのがこのPKであった。フェアーな紳士で世界的に有名な神様ジーコも、これにはついに感情が爆発し”ぶち切れた”のであった。

ちなみに、こういった時に”自身の感情を権威の前で示す事ができるものこそ本物の人物だ”と西洋では考えられているということを指摘しておこう。こういう場合、日本人は、”衆目の前や権威の前では醜態をさらすことをはしたなく感じる”という日本人特有のメンタリティーがある。しかし、これは残念ながら、世界の常識に通じない。逆に、”臆病者(=チキン)”と見なされるのである。自分が”誰の目でみても正しいと信じられる”のであれば、それを主張するために自分の感情を爆発させるのが世界の常識なのである。ドゥンガしかり、ストイコヴィッチしかり。

これからワールドカップがどんどん進んで行くが、この点を覚えておくと、西洋人の行動様式が理解できるから試合をもっと面白く見られるはずである。

さて、私の記憶では、この時の高田さんが、メキシコ大会の時に初めて主審をしたのではなかったかと思うが、それ以来のことである。この高田主審は退場者(レッドカード)や警告(イエローカード)を良く出すことで有名で、そればかりか読売出身のために読売ヴェルディ寄りも有名な主審であった。

私は上川徹さん、この人のNHKの番組を見ていたので、このアマチュアレフェリー時代の高田主審よりははるかにプロらしい、非常にフェアな主審という印象を持った。今朝のポーランド一エクアドル戦でも、あの有名な”上川スマイル”連発で、実に”見事に”あらくれ男どもをコントロールしたようだ。実に素晴らしい快挙だと私は思う。ぜひさらに上の試合でも彼が主審をできることを期待したい。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-12 17:31 | WC2006

ワールドカップサッカー・ドイツ大会開幕

【ドイツ-コスタリカ戦4-2】
いよいよワールドカップサッカー・ドイツ大会が始まった。

開幕戦は、ホスト国のドイツとコスタリカ。結果は、4-2でドイツが一蹴した。
誕生日に2得点、独を快勝に導いたクローゼ
試合速報

やはりドイツは強かった。終始試合をコントロールし、オフサイドトラップの失敗で2失点を食らったが、エースのクローゼの渋い2得点とフリンクスのロングシュート、シュナイダーとシュバインシュタイガーの豊富な運動量が光った。

見た感じでは、シュバインシュタイガーがもっとも危険な選手であるようだ。左右に動き回り、昔のブライトナーのようにしぶとい動きをする。そして、抜け出ると、正確にトップのクローゼに送る。特に、シュナイダーとシュバインシュタイガーが並んだ時がもっとも危険である。シュナイダーとシュバインシュタイガーそしてクローゼで2点目を決めた。

それにしても、180cm台のクローゼが小さく見える程、ディフェンダー陣が大きい。メルテザッカーの横に並んだクローゼが子供に見えた。このディフェンダー陣に空中戦で勝つ事は難しい。

したがって、ドイツ-日本戦の時の柳沢-高原のパスで相手の裏をつく方法が有効となるが、コスタリカの2得点はまったくそれと同じような展開で得点した。ここに現ドイツ守備陣の弱点がある。

この直接の原因は、4-4-2のフォーメーションのうち、右サイドバックのフリードリッヒがラインの上げ下げでいつも遅れを取り、1人だけ残って正確なオフサイドトラップがかけれないからである。高原の時も今回の2得点もいつも引きぎみにいるフリードリッヒが相手フォワードとかぶって微妙なオフサイドを取る事ができなかったことが原因である。

いっそのこと、3-5-2に変えて、右サイドバックのフリードリッヒと左サイドバックのラームをもっと前よりにすれば、3人でラインの上げ下げが統率できて安定するかも知れないが、ドイツはドイツ伝統の4-4-2のフォーメーションで戦うだろう。

しかし、ドイツは良く動くなあ。さすがに伝統のコンチネンタルサッカーが今も生き生きとしている。バラックが不在でもここまでやるのだから、ドイツもやはり立派な優勝候補の1つであろうネ。
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# by Kazumoto_Iguchi | 2006-06-12 17:29 | WC2006